記事「MQL5の圏論(第22回):移動平均の別の見方」についてのディスカッション

 

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この記事では、最も一般的で、おそらく最も理解しやすい指標を1つだけ取り上げて、連載で扱った概念の説明の簡略化を試みます。移動平均です。そうすることで、垂直的自然変換の意義と可能な応用について考えます。

圏論の金融への応用は、この連載の柱です。時系列予測については、ほとんどのトレーダーにとって重要で、彼らがこのプラットフォームのメンバーの大部分を占めているため、詳しく説明してきました。しかし、それ以外の用途としては、バリュエーション、リスク、ポートフォリオアロケーション、その他多くのものがあります。そして、バリュエーションの例をざっと挙げると、圏論が株式のバリュエーションを得るために適用されうる方法は無数にあります。例えば、主要な株価指標をそれぞれ圏内のオブジェクトとすると、これらの異なる指標(収益、負債など)にまたがってリンクする射(または)は、異なる評価クラス(A+、A、Bなど)に帰属させることができます。これによって、特定の銘柄の評価指標が得られれば、その銘柄がどの程度特定のクラスに属しているかを数値化することができます。これは簡略化されたアプローチであり、この範囲内で何ができるかのヒントになることを意図しているに過ぎません。

しかし、時系列にこだわると、移動平均は単純すぎるとして見過ごされることもありますが、テクニカル分析において非常に重要です。その理由は、その概念がボリンジャーバンドやMACDなど、他の多くの指標の基礎となっているからです。ボラティリティの低い値動きという見方もできます。市場にはノイズが多いので、「ボラティリティの低い」という見方は重要です。

今回は、前回紹介した自然変換のテーマを継続し、異なる次元の関連データセット間のギャップを埋める自然変換の能力を探ってみたいと思います。ここでの「次元」は、データセットの列数のことです。つまり、前回と同様、生価格の「単純な」系列と、移動平均価格の「複合的な」系列の2つの圏があります。ここでの目的は、たった3つの関手の範囲で、時系列予測への応用を示すことです。

作者: Stephen Njuki