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中国税関総署が8日発表した11月の貿易統計は、輸出が前年同月比で、6.8%減となり、減少率は市場予想の5.0%を上回った。10月は6.9%減だった。5ヶ月連続のマイナス。
主要な輸出先では韓国を除くすべての国・地域向けがマイナスとなり、世界的な需要減が浮き彫りとなった。
輸入は同8.7%減少した。市場予想は12.6%減で、10月は18.8%減だった。マイナスは13カ月連続。
金額ベースでみると、米国、欧州連合(EU)、日本からの輸入はすべてマイナスとなった。オーストラリアからの輸入は2桁減となった。
貿易収支は541億ドルの黒字となった。黒字額は過去最高だった10月の616億4000万ドルからは減少した。
エコノミストや投資家の間では、中国政府に一段の内需刺激策を求める声が強まりそうだ。
コメルツ銀行(シンガポール)のエコノミスト、チョウ・ハオ氏はノートで「中国の貿易統計は引き続き低調で、2015年通年の貿易総額は14年の3.7%増に対して8%減となりそうだ。それは商品の需要を押し下げる製造業のレバレッジ解消プロセスを反映していることは明らかです」と指摘した。
一方、堅調な貿易黒字を評価する声もある。
ANZのエコノミスト劉利剛氏とルイス・ラム氏はリサーチノートで「中国の貿易黒字は11月にもかなりの量になった。これは資本流出の影響を相殺するほか、人民元の下落圧力を抑えるだろう」と指摘した。