注目銘柄ダイジェスト(前場):日本電産、IHI、住友化学など

注目銘柄ダイジェスト(前場):日本電産、IHI、住友化学など

22 10月 2015, 16:13
Yamaguchi Katashi
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住友化学:675円(前日比-25円) 売りが先行。前日に上期の収益予想の上方修正を発表している。営業利益が620億円から740億円、最終利益は、380億円から600億円に上方修正となった。しかし、期待はさらに高かったため、上方修正に、驚きは限定的だった。その一方、持分法適用会社のラービグが第3四半期決算を発表した。純損益は123百万ドルの赤字で、これが同社の10-12月期決算に反映されるため、下落見込み。

 日揮 1938円(前日比+56.5円) 買いが先行。三菱商事や伊藤忠などと、トルクメニスタンで天然ガス関連のプラント受注で現地企業と合意した。受注計画の下振れ懸念後退などにつながる見込み。また、安部首相の中央アジア訪問に伴い、さらなるプラント建設需要の表面化などにも期待がかかる。

 IHI:342円(前日比-26円) 売りが先行。前日に業績見込みの下方修正を発表。上期経常損益は当初予測の140億円の黒字から40億円の赤字になったようだ。通期の予測も630億円から380億円に下方修正へ。ノルウェー企業向けの石油生産設備の建造に関して追加の費用が発生した模様。第1四半期決算時に続いての下方修正となった。前期も追加の費用発生で特別損失を計上している。再度の下方修正により信頼性が低下する懸念に加えて、さらなる採算の悪化の可能性などもある。

 日本電産:8986円(前日比+152円) 買いが先行。前日に上半期の決算を発表している。営業利益は、618億円で前年同期比19%増益、当初計画の580億円は上回ったが、市場の期待値より20-30億円程度下回った。ただ、ここまでの株価調整で市場予想比下振れは十分に織り込み済みと思われ、短期的な調整ともいえる。今日の午前中には決算説明会の開催が予定されている。

 エムケイシステ:2499円(前日比+277円) 急反発。東京社会保険労務士協同組合と、一般企業向けにマイナンバー製品の販売に関する販売斡旋契約を締結したと発表している。東京社会保険労務士協同組合は東京都内の社会保険労務士に対して共同購買事業、福利厚生事業などを行っており、各社会保険労務士の顧問先である企業に対してソフトの販売を行うという。

 フルスピード:540円(前日比+21円) 急反発。ライヴエイドが運営するスマートフォン向けアドネットワーク事業(AID)等の事業を譲渡されると発表している。当該事業の譲受により、同社独自のスマートフォン向けアドネットワークを保有することとなる。アドネットワーク事業とともに、主な事業領域であるアドテクノロジー事業及びインターネットマーケティング事業への相乗効果も期待できる。需要拡大が続くスマートフォン向け広告事業の更なる拡大を図る。

 モジュレ:1028円(買い気配) ストップ高買い気配。165月期業績予想の修正と増配を発表している。税負担額が軽減されるため、純利益見通しを当初の1.10億円から1.50億円(前期は1.03億円)へと引き上げた。また、売上高は23.00億円から19.00億円へ、営業利益は1.90億円から2.00億円へと修正している。期末の配当金については当初予想の21.00円から30.00円に増額した。

 エンカレッジ:2374円(前日比+235円) 急反発。163月期の上期業績予測を上方修正。営業利益見通しは、従来の1.59億円から2.74億円へと引き上げた。前年に教育産業での情報漏えい事件を受け、規制強化等の対応として情報システム対策の具体化が進んだ。そのため新規導入や追加案件によるライセンス売上と保守サポートサービス売上が増加した。原価や販売管理費の抑制も利益の増加をもたらした。