目先は円高の加速に要注意

目先は円高の加速に要注意

29 9月 2015, 13:31
Yamaguchi Katashi
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PCEによると、8月の米個人消費支出は市場予想の枠内である。一方、株式市場に関しては、不安定性が続いている。ドル高は続いていきますが、ドルの為替相場はレンジ相場になる恐れがある。 それにも関わらず、注意すべき問題は円高加速である。その背景にはアメリカでの利子上げのリスク、株式市場の不安定と「異次元緩和」の優位性の後退などの条件がある。一つ目と二つ目は連動している。中国の景気が悪化している状態なかで株式市場も不安定である。FRBの議長は年内利上げの実行についての構えは変更していない。10月2日に出る米雇用統計の内容は強すぎる内容になると、株式市場の不安定は長引く恐れがある。

緩和強化観測より「異次元緩和」の優位性の方が後退する表徴として考えられるのは米連邦公開市場委員会の後の日独金利の低下幅とEUR/JPYの上値の重さである。10月1日の日銀短観が悪化し、または黒田日銀の楽観の構えは変更しなければ、優位性は後退する。

株安が続いていけば、目先は円高加速の可能性は高くなると予測される。